2014 年 23 巻 2 号 p. 108-113
今回われわれは, 大孔外側部の微小外科解剖を述べるとともに, transcondylar fossa approach (TCFA) について解説した. TCFAでは, 環椎後頭関節を傷つけずに顆窩から頚静脈結節にかけて骨削除することにより, 頚静脈孔レベルで延髄外側部に広い術野を確保することができる. また, 実際にこの部位の病変を手術する際は, cerebello-medullary fissureを片側性に大きく開放することにより小脳の牽引を容易にし, さらなる広い術野を期待できる.