2015 年 24 巻 5 号 p. 301-309
脊髄腫瘍の手術では, 腫瘍の性状・局在等によって手術難易度が大きく異なる. 個々の病状を慎重に判断し, 最善の手術方針を決定しなければならない. 腫瘍制御と四肢・体幹機能温存の最良バランスが治療ゴールである. 手術手技, 神経モニタリング・術中画像による手術支援およびリハビリテーション・薬物治療などの術後療法の総合力が求められる. 本稿では, 手術方針で問題となるダンベル型神経鞘腫, 脊柱管腹側髄膜腫および髄内腫瘍を中心に, 手術方針および技術的問題について記載する.