2016 年 25 巻 10 号 p. 834-843
「アセタゾラミド適正使用指針」では, アセタゾラミド反応性の測定は「①閉塞性脳血管障害などにおける血行再建術 (バイパス術) の適応判定, あるいは②過灌流症候群 (頭蓋内出血やてんかん発作など) などの血行再建術後の重篤有害事象の発生予測などのために必要と考えられる」と述べられている. 一方, 同指針では「今後は, PETやアセタゾラミド負荷SPECTに代わる脳循環予備力評価法の開発と普及が望まれる」とある. ①に対しては, 安静時脳血流測定での大脳半球, 小脳半球の病側・健側比→iomazenil SPECT→アセタゾラミド反応性, ②に対しては, MRA上の信号強度→アセタゾラミド反応性というフローチャートでスクリーニングを行うと, 検出精度を落とさずにアセタゾラミド反応性の施行を1/2~1/3に減らすことができる.