脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
Print ISSN : 0917-950X
ISSN-L : 0917-950X
特集 虚血性脳血管障害
頚動脈狭窄症に対する血管内治療
—今日までの治療経験の集積と次世代に向けて—
秋山 恭彦宮嵜 健史萩原 伸哉中右 博也神原 瑞樹吉金 努辻 将大藤原 勇太内村 昌裕永井 秀政
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2017 年 26 巻 10 号 p. 728-737

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抄録

 頚動脈ステント留置術は, 全身性動脈疾患であるアテローム性動脈硬化症に対し, 頚部局所のアテロームを制御する治療で, 低侵襲であるために, 周術期の心筋梗塞をはじめとする全身性合併症を低く抑えることが可能である. しかし, 治療本来の目的は脳梗塞予防であるため, 現行の治療は, 周術期の脳虚血イベントを十分に制御できているとはいえない. 本稿では, これまでの頚動脈ステント留置術と頚動脈内膜剝離術のランダム化比較試験および, そのサブ解析の結果を概説し, 本治療法の現状と課題を周術期脳虚血合併症に焦点をあて整理し, 次世代への治療の進歩を探る.

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© 2017 日本脳神経外科コングレス

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