脳神経外科ジャーナル
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総説
日本脳神経外科学会専門医制度と専門医実態調査
鈴木 倫保末廣 栄一
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2017 年 26 巻 11 号 p. 817-828

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抄録

 脳神経外科専門医の10年間の変化を報告した. 日本脳卒中学会, 日本脳神経血管内治療学会, 日本脊髄外科学会専門医を併せて取得する者が増加した. 専門領域は, 脳腫瘍, 脳血管外科, 脊椎・脊髄, 小児, 定位・機能, 脳神経外傷は減少し, 脳血管内治療, 神経内視鏡, てんかん, リハビリテーション, 救急/神経集中治療を専門とする医師が増加した. これは1999年の脳神経外科専門医の再定義が影響している可能性がある. 過労死レベルの就労時間を訴える回答者も多く, 入会者・受験者の減少, 近年の外科系離れを考え合わせると, 従来型の診療体制維持に不安を抱く. 施設・専攻医の集約化とローテーション方法の熟慮, 研修・研究の集約化と効率化の工夫が必須だろう.

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© 2017 日本脳神経外科コングレス
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