脳神経外科ジャーナル
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特集 虚血性脳血管障害
脳卒中片麻痺に対する促通反復療法とロボットリハビリテーション
下堂薗 恵
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2022 年 31 巻 12 号 p. 771-776

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抄録

 促通反復療法は脳卒中片麻痺の機能回復を図るための新たな運動療法で, 促通手技による意図した運動の実現 (Hebb則) とその集中反復 (使用頻度依存性の神経の可塑的変化) によって運動性下降路の再建, 強化を目指す. 促通反復療法の有用性はランダム化比較試験などの臨床試験によって報告され, さらに神経筋電気刺激や振動などの物理刺激との同時併用が機能回復を促進することを報告してきた. われわれはこれらの知見を活かしたリハビリテーションロボットを医工連携チームによって開発し, さらに産学連携により 「麻痺側上肢のリーチング運動」 や, 「前腕の回内回外運動」 の機能回復を目的とした製品が上市された. 今後, 麻痺肢への訓練量増大が期待される.

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© 2022 日本脳神経外科コングレス

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