2023 年 32 巻 1 号 p. 4-10
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) のpandemicの中, 本邦では感染症法において 「新型インフルエンザ等感染症」 として位置づけられ, 新興感染症への対策の必要性と困難性が再認識されている. COVID-19に対する有効なワクチン開発が急速に進められ, 重症化リスクを軽減させるなどの効果がみられるが, ワクチンの効果には限界もあり, 医療と社会経済活動の両立も困難となっており, COVID-19が日常および救急診療に与える影響は依然として深刻である. 本稿では, COVID-19と脳神経外科診療について各種指針を踏まえ概説し, 変異株により変遷するCOVID-19の対応策の方向性についても言及する.