脳神経外科ジャーナル
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特集 出血性脳血管障害1
脳血管障害に対する内視鏡手術
渡邉 督
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 33 巻 1 号 p. 35-43

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抄録

 内視鏡の特徴は, 小さな入り口から広い視野角で隅々まで観察できることである. 脳出血に対する内視鏡下血腫除去術はこの特徴を生かせる術式であり, 透明シースの開発, 器具や手技の安定により良好な手術成績が得られ普及している. 海外の内視鏡下血腫除去術の報告も増えたが有効性に関する明確なエビデンスはまだない. 一方, 脳動脈瘤クリッピング術における内視鏡単独手術の報告は開頭手術, 経鼻手術ともに限られており, その有効性と安全性はまだ証明されていない. 脳動静脈奇形や硬膜動静脈瘻に関しても同様だが, 発展の余地があると考えている. 文献とわれわれの経験に基づき, 脳血管障害に対する内視鏡手術について述べる.

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© 2024 日本脳神経外科コングレス

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