脳神経外科ジャーナル
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Frontobasal interhemispheric translamina terminalis approach による頭蓋咽頭腫の摘出術
上出 廷治端 和夫
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1997 年 6 巻 11 号 p. 769-776

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抄録
頭蓋咽頭腫の全摘出には, frontobasal interhemisoheric translamina terminalis approachが手術成績,術野の広さ,合併症の少なさなどの面から,最も優れた方法であると考えられる.しかし,他のアプローチ法と異なり,(1)前頭洞開放に伴う術後感染症,(2)嗅索離断による嗅覚脱失,(3)手術経路に沿った前頭葉内側面の出血性梗塞などの合併症が問題となることが少なくない.このアプローチの手法,手術成績とともに,合併症回避の具体的方法を報告する.術後感染症はperiosteal flapにより確実に前頭洞を被覆することで予防できる.嗅覚障害も,嗅索を前頭葉底部から十分に剥離し,術中嗅索にかかる牽引力を軽減することにより防止できる.また,前頭葉内側面の出血性梗塞も,大脳鎌を前端で切断し,かつ皮質静脈の流入部を遊離して術中静脈系にかかる負荷を軽減することにより防止できる.
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© 1997 日本脳神経外科コングレス

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