松果体病変に対するinfratentorial supracerebellar approachの注意点

抄録

松果体部腫瘍に対して坐位にて行うinfratentorial supracerebellar approachにおける手技的な留意点について述べた.空気塞栓予防に対する頸部ターニケットの装着, 坐位での頭頸部のなす角度, 硬膜内の静脈洞についての注意点を述べ, 次に頭蓋内にて腫瘍摘出に至るまでの各操作の留意点に触れた.本法はこれらの注意を払えばオリエンテーションもつけやすく, 正常組織の破壊をほとんど伴わないことより, 選択し得るアプローチの一つであると考える.