脳神経外科ジャーナル
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孤立性脳有鉤嚢尾虫症の1例
湯澤 泉川野 信之鈴木 祥生藤井 清孝伊藤 洋一
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2000 年 9 巻 5 号 p. 364-369

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抄録

東南アジアなどに渡航歴を有する46歳男性が, 渡航先にて脳腫瘍を指摘されたため, 帰国後, 当院を受診した.主訴は頭重感であり, 神経学的には異常を認めなかった.CTとMRIでは左側頭葉皮質下に孤発性の小嚢胞を認めた.外科的に摘出された嚢胞は有鉤嚢尾虫の特徴を備えていた.近年, 本邦においては孤立性の脳有鉤嚢尾虫症が増加しており, 日常診療において孤立性嚢胞性病変を認めた場合, 本疾患を念頭において鑑別診断する必要がある.

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© 2000 日本脳神経外科コングレス
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