認知心理学研究
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原著
頷きと首振りが選択判断に及ぼす誘導効果
大杉 尚之河原 純一郎
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2024 年 21 巻 2 号 p. 67-77

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抄録

頷きや首振り動作は,相手に同意や否定の意思を伝えるための重要なサインである.本研究の目的は,コンピューターグラフィックスで作成したモデルの頷きと首振り動作による誘導が二者択一の選択判断に及ぼす影響を明らかにすることであった.動作主の左右に配置された2つの正方形のいずれかに隠された硬貨の位置を答えるというゲーム課題を行なった.左右どちらか一方の正方形を1回クリックすると,それに応じて中央のモデルが頷きまたは首振り動作し,その後に,1回目と同じ正方形または逆側の正方形をクリックするとその位置または逆の位置に硬貨が呈示されるというものであった.実験の結果,頷き動作,首振り動作に選択判断が誘導されることが明らかとなった.また,この誘導効果は動作主属性(若い女性,中年男性,ロボット)によらず生じることが示された.頷きや首振り動作は,自分自身と観察者の間の対象への評価,判断にも影響を及ぼすと考えられる.

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© 2024 日本認知心理学会
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