2025 年 22 巻 2 号 p. 161-172
本研究では,反復接触時の室内背景画像の変化の有無が,画像人物の評価に及ぼす影響について検討した.具体的には,ある人物と毎回同じ場所で会うことで親近性が高まりやすく,その人物の評価が高まるのかどうか,それとも毎回異なる場所で会うことで,親近性に新奇性が付加され,評価が高まるのかを検討した.実験では,室内背景画像と人物画像を組み合わせて呈示し,人物画像の反復呈示ごとに異なる背景画像が呈示されるか,同一の背景画像が呈示されるかを操作した.実験1では,真顔人物を使用し,呈示回数を3回,6回,9回と操作した.実験2では,笑顔人物を使用し,呈示回数を3回,6回,9回,12回と操作した.その結果,背景が変化する場合の方が,少ない呈示回数で人物への好意度(好感度)の上昇が見られた.これは,反復呈示に伴う親近性の上昇に加え,背景変化による新奇性付加が,好意度(好感度)上昇に関わっているためだと考えられる.一方で安心感は,両条件において同じ呈示回数で上昇が見られ,背景情報の影響が及びにくいことが示された.