日本大腸肛門病学会雑誌
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臨床研究
内痔核患者における肛門管最大肛門静止圧の検討
渡邉 賢治渡邉 元治増田 英樹
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キーワード: 内痔核, 最大肛門静止圧
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2009 年 62 巻 3 号 p. 160-164

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抄録

正常成人では年齢とともに肛門内圧が低下するとされている.今回,内痔核患者の最大肛門静止圧(以下MARP)を年齢,性別,切除個数などで比較検討した.対象はH10年8月∼H17年3月までに,術前にMARPを測定した内痔核1,601例(男816例,女785例).年齢を30歳未満A群,30歳代B群,40歳代C群,50歳代D群,60歳代E群,70歳以上F群に分類,内痔核の切除個数を1カ所,2カ所,3カ所以上に分け,術前のMARPを比較した.また,治癒時のMARPを測定できた症例とも比較した.年齢別患者数も比較検討した.結果は男女とも1カ所の場合は年齢によるMARPの差は認めず,2カ所と3カ所では加齢により圧の低下を認め,治癒時のMARPは加齢とともに術前より高い傾向にあった.また,年代別患者数はMARPが低下してくる50歳代∼60歳代にかけてピークを認めた.加齢と内痔核自体による二次的な内肛門括約筋の弛緩が,MARPの低下に影響をあたえると考える.

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© 2009 日本大腸肛門病学会
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