日本大腸肛門病学会雑誌
Online ISSN : 1882-9619
Print ISSN : 0047-1801
ISSN-L : 0047-1801
潰瘍性大腸炎における再発要因の分析
吉田 隆亮神戸 光坂本 英典田中 彰人児玉健二小緑 英行青木 敏浩稲津 東彦板野 晃也大門 佳弘比嘉 昭彦大橋 剛原口 靖昭田仲 謙次郎
著者情報
キーワード: 潰瘍性大腸炎, 再発要因
ジャーナル フリー

1990 年 43 巻 3 号 p. 396-399

詳細
抄録

潰瘍性大腸炎74例をその経過観察中に1回以上の再発がみられた再発群 (60例) と, 初回発作型, および過去1年以上にわたり緩解を維持している緩解維持症例の対照群 (39例) に分け, 両群間における再発要因の関与について検討した.再発月, あるいは季節別発生頻度に関しては両群間に有意差を認めなかった.しかし, 12~4月の再発発生率は他の期間に比較すると明らかに高率であった.再発要因18項日について検討した結果, サラゾピリン中止, 過労, 睡眠不足, ストレスが再発群に高率に出現した.なお再発要因は再発群において88, 3%に認められた.従来報告されている上気道感染, 消炎鎮痛剤の使用等については両群間に有意差を証明できなかった.

著者関連情報
© 日本大腸肛門病学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top