日本大腸肛門病学会雑誌
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ポリペクトミーで摘除し得た盲腸神経鞘腫の1例
碓井 芳樹岩垂 純一小野 力三郎黄田 正徳山本 清人東 光邦吉永 栄一奥田 哲也尾島 博塩谷 猛隅越 幸男北村 成大
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1992 年 45 巻 6 号 p. 895-898

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抄録

症例は61歳,男性.大腸内視鏡検査で盲腸に約0.8cm大のやや,不整な粘膜下腫瘍を認めた.8,10カ月前にも大腸内視鏡検査を施行,増大傾向と形態が,さらに不整となったため内視鏡的ポリクトミーを施行した.切除された標本は0.8×0.4cm大の境界明瞭な粘膜下腫瘍で,完全に切除されていた.組織学的にはAntoni A型の神経鞘腫を示していた.下部消化管の神経鞘腫の報告は非常に稀で,われわれが検索し得た限りでは,本邦において,自験例を含め34例の報告があるだけである.自験例のように内視鏡的ポリペクトミーで治療した報告がないので報告した.

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