2006 年 59 巻 10 号 p. 869-873
大腸癌術後再発を見逃さないためには,質の高いフォローアップが重要である.コンピューターを用いたフォローアップシステムの方法を紹介し,自験例の腫瘍学的結果を簡単に述べた.ソフトウエアは,Bor-land社のVisual dBASE(ver5.6)を使用した.大腸癌登録管理システムの構築は,データの登録編集,検索などが容易であった.重要なポイントは臨床・病理所見,最終確認日,再発の有無,再発臓器,再発確認日などを正しく入力することである.また,空白データや追跡不能例をできる限り少なくする努力が重要である.この登録管理システム基づいたフォローアップの結果は,追跡率98%で,再発時期や再発臓器の情報を的確に捉えることができた,コンピューター登録システムは,質の高いフォローアップに極めて有用である.