日本冠疾患学会雑誌
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症例報告
新規病変の出現に対し,3枝にstent留置を行いつつも,最終的にCABGを施行した1例
猪野 靖久保 隆史田中 篤山口 智由今西 敏雄本田 賢太朗西村 好晴岡村 吉隆赤阪 隆史
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2014 年 21 巻 2 号 p. 111-114

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抄録
2型糖尿病にてインスリン使用中の50 歳代の男性.2004年に急性心筋梗塞(AMI),#6:100%の一枝病変でありベアメタルステント(BMS)留置.確認造影にてステント再狭窄(ISR)なし.2010年にAMI,#3:100%,#14:90%の二枝病変であり,#3にBMS留置.後日#14に薬剤溶出性ステント(DES)留置.2011年の確認造影にて#3と#14のISRはなかったが,#1:75%,#6:90%,#11:75%と病変の進行を認め三枝病変であった.心筋血流予備量比(FFR)にて機能的二枝病変であったため,#6~7にDES,#1にBMS留置を行った.2012年の確認造影にて#1のISR は認めなかったが,#7にISR,#4と#11に病変の進行を認め,FFRにおいても機能的三枝病変であり,冠動脈バイパス術(CABG)を施行した.今回CABGのタイミングに迷った症例を経験したので報告する.
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© 2014 日本冠疾患学会
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