日本冠疾患学会雑誌
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冠動脈バイパス術を同時施行した超高齢者大動脈弁狭窄症に対する大動脈弁置換術の早期・中期成績
深田 靖久星野 丈二廣田 真規近藤 太一高橋 雄磯村 正
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論文ID: 20.14-00012

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抄録
冠動脈病変(CAD)を合併した80 歳以上の超高齢者AS に対するAVR + CABG 術後の早期・遠隔成績を検討した.対象は2006 年以降の80 歳以上のAVR + CABG 症例44 例で,平均年齢は83.5±3.0 歳,術前のNYHA 機能分類は20 例(45%)がIII からIV 度であり,ロジスティックEuroSCORE は17.5±13.4 であった.大動脈弁口面積は0.75±0.41 cm2,大動脈弁最大圧較差は78.7±36.5 mmHg であった.全例生体弁を使用し,バイパス枝数は平均1.8 枝であった.手術死亡はなく,術後合併症は呼吸不全,消化管出血,房室ブロック,難治性胸水であった.術後在院日数の中央値は22 日であった.NYHA 機能分類は術前2.4±1.0 度から術後1.3±0.6 度に改善した(p<0.01).1 年,3 年生存率は100%,74.4±12.3%であった.今後のTAVI の導入にあたり,超高齢者の手術リスクを過大評価することなく適切に評価する必要がある.
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© 2014 日本冠疾患学会
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