材料と環境
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速報論文−第58回材料と環境討論会−
合金鋼管の高温高炭酸ガス環境での腐食生成皮膜に及ぼすCr添加効果
飯味 正樹大久保 諭行本 正雄宮田 由紀夫
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2012 年 61 巻 4 号 p. 155-157

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抄録
油井管に使用される合金鋼の高温かつCO2環境下における腐食に注目し,Cr添加量の異なる試験片を用いて腐食試験を行い,その試験片表面及び断面の腐食生成物の形態分析をSEM及びEDXを用いて行った.合金中のCr増量に伴い,腐食生成物の形態が結晶状から皮膜状に移行した.EDX解析結果より結晶状腐食生成物はFeCO3であり皮膜状腐食生成物ではCrが濃縮していることが明らかとなった.合金中のCr増量により緻密な構造のCr化合物が生成されFeの溶解が抑制され耐食性が向上したと考えられる.
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© 2012 公益社団法人 腐食防食学会
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