2017 年 66 巻 3 号 p. 99-106
東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所における炭素鋼の均一腐食進展量の評価に係る知見を拡充するため,海水から希釈海水を含む淡水までの幅広い環境において適用可能な均一腐食進展予測モデルを提案した.
本モデルによる炭素鋼の均一腐食進展量は,温度,塩分濃度,Larson Skold Index,鋼管の内径と水の平均流速を与えることにより予測可能である.
静止水条件において,腐食進展量のモデル予測値は既往の試験結果とほぼ一致した.
また,円管流路条件における腐食進展量のモデル予測値は既往の試験結果の0.5倍からから2倍までの範囲にほぼ収まった.