The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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特集『リハビリテーション医学における歩行分析とその臨床応用』
臨床における定性的歩行分析
谷川 広樹土山 和大山田 純也大高 洋平
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キーワード: 歩行分析, 観察, 歩容, 異常歩行
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2021 年 58 巻 2 号 p. 135-142

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抄録

観察による歩行分析は全体像が捉えやすくパターン認識に優れ,簡便で低コストである.また即時性に優れ,場所や条件を選ばない評価が可能である.観察による関節角度判定や時間因子判定は正確性に欠けるが,異常歩行パターンを同定・分類し,重症度の相対評価としては有用である.定性的評価と定期的な定量的歩行分析を併用することで,臨床に役立つ歩行分析ができると考える.精度の高い定性的歩行分析をするためには,正常歩行を理解し,ビデオカメラを活用するなどの工夫をするとともに,観察による歩行分析結果と定量的な歩行分析結果を照合させる,歩行障害の典型例の動画を観察することが有効な方法である.

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© 2021 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会

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