Zairyo-to-Kankyo
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論文 -第68回材料と環境討論会 講演大会論文-
アルミニウム合金および炭素鋼の電気化学挙動に及ぼす溶液温度の影響
沈 童坂入 正敏
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2022 年 71 巻 5 号 p. 138-142

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抄録

氷点下におけるアルミニウム合金と炭素鋼の電気化学挙動に及ぼす温度の影響を酸素飽和の20 mass% NaCl溶液を用いて調査した.炭素鋼の浸漬電位は温度の低下に従って貴側に変化したが,アルミニウム合金のそれは温度により変化しなかった.本実験条件において明確な酸素拡散限界電流を測定した.酸素拡散限界電流は温度に関係なく,A6061<A1050<炭素鋼の順になった.炭素鋼の酸素拡散限界電流は温度の低下により僅かに小さくなったが,アルミニウム合金では殆ど変化しなかった.電気化学インピーダンス分光法(electrochemical impedance spectroscopy,EIS)測定結果から,低温になると炭素鋼のEIS挙動が変わることが示唆された.

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© 2022 公益社団法人 腐食防食学会
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