Zairyo-to-Kankyo
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71 巻, 5 号
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展望
論文 -第68回材料と環境討論会 講演大会論文-
  • 門馬 悠一郎, 坂入 正敏, 上野 文義, 大谷 恭平
    2022 年 71 巻 5 号 p. 133-137
    発行日: 2022/05/10
    公開日: 2022/06/15
    ジャーナル フリー

    薄い液膜下における鋼の腐食に及ぼす腐食抑制剤(以下「抑制剤」と略記する)の影響を調査した.抑制剤として0.5 mmol L-1モリブデン酸ナトリウムと0.5 mmol L-1乳酸アルミニウムを10 mmol L-1 NaCl溶液に添加して用いた.サイフォン式膜厚制御セルを用いて試料上に1.0~0.2 mmの厚さの液膜を形成し電気化学測定を実施した.動電位分極測定では,拡散限界電流(jlim)及びアノード電流(janode)を測定し,抑制剤添加による変化を調べた.抑制剤添加によるjlimの変化は見られなかったが,janodeは減少したことから用いた抑制剤はアノード反応を抑制することが示された.また,電気化学インピーダンス測定では,溶液に試料を完全に浸漬させた場合と比較して,液膜下においてインピーダンスの挙動が異なることから,液量に応じて抑制剤の保護層の形態が変化することが示唆された.

  • 沈 童, 坂入 正敏
    2022 年 71 巻 5 号 p. 138-142
    発行日: 2022/05/10
    公開日: 2022/06/15
    ジャーナル フリー

    氷点下におけるアルミニウム合金と炭素鋼の電気化学挙動に及ぼす温度の影響を酸素飽和の20 mass% NaCl溶液を用いて調査した.炭素鋼の浸漬電位は温度の低下に従って貴側に変化したが,アルミニウム合金のそれは温度により変化しなかった.本実験条件において明確な酸素拡散限界電流を測定した.酸素拡散限界電流は温度に関係なく,A6061<A1050<炭素鋼の順になった.炭素鋼の酸素拡散限界電流は温度の低下により僅かに小さくなったが,アルミニウム合金では殆ど変化しなかった.電気化学インピーダンス分光法(electrochemical impedance spectroscopy,EIS)測定結果から,低温になると炭素鋼のEIS挙動が変わることが示唆された.

  • 宮路 瑠唯, 三友 信夫, 松田 宏康, 久保内 昌敏
    2022 年 71 巻 5 号 p. 143-148
    発行日: 2022/05/10
    公開日: 2022/06/15
    ジャーナル フリー

    化学プラントの安全・安定した運転のために,非金属材料の損傷を対象とした損傷機構を判定・評価するための人工知能の導入について検討を行った.既存の非金属材料の損傷事例を収集し,データクレンジングを行い,決定木分析を行った.さらに,過学習の有無についても検討した.その結果,ある程度の事例数がある機構については,損傷機構を判断するための条件の抽出や,起こり得る損傷の予測等が可能になると考えられる.

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