2022 年 71 巻 6 号 p. 169-175
大気腐食環境における鉄鋼材料の腐食評価には,一般的に試験片の暴露試験が行われてきた.しかし,本手法では環境変化による腐食量の詳細な変化を評価することはできない.
この課題には,腐食減肉による電気抵抗の増加を連続的に測定して,腐食量に換算する電気抵抗法が最適と考えられる.本手法を用いて,精度の高い計測を行うために,局所的な電気抵抗が大きくなり全体の抵抗を支配してしまう腐食凹部の影響を小さくすること,そして,センサの乾湿を評価対象物と同じにすることが可能なセンサを構造が重要であることを見出した.