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臭化リチウム水溶液中での銅及び炭素鋼の電気化学反応機構の解析
板垣 昌幸平田 陽一渡辺 邦洋菱沼 崇町澤 健司
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2004 年 53 巻 6 号 p. 329-336

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抄録

チャンネルフロー電極法 (CFDE) 及び電気化学水晶振動子微量天秤 (EQCM) 法を含めた電気化学測定を用いてLiBr水溶液中での銅と炭素鋼の電気化学反応機構を解析した. LiBr水溶液中での銅の活性溶解反応機構は以下に示すものであった.
Cu+Br-→CuBr+e-, CuBr+Br-→CuBr2-
また水溶液中で銅の不均化反応 (Cu+Cu2+=Cu+) をCFDEにより検討した. 開回路電位とした銅電極とCu (II) から生成するCu (I) を検出することで不均化反応速度を評価できる. その結果, 不均化反応速度は, LiBrの存在で加速され, 以下の反応式で示されることがわかった.
Cu+Cu2++4Br-→2CuBr2-
LiBr水溶液中での炭素鋼のアノード分極曲線では低アノード過電圧では自己不働態化, 高アノード過電圧では孔食による炭素鋼の溶解が見られた. さらに100kHzのEQCMに鉄シートを貼り付け, アノード分極曲線と電極質量変化を同時測定した. 最後に, CFDEとEQCMを用い, Cu (II) を含むLiBr水溶液中での炭素鋼の置換反応について検討した.

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