材料と環境
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高効率廃棄物発電プラントにおける高温腐食防止技術の変遷と今後の課題
川原 雄三
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2005 年 54 巻 5 号 p. 183-194

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抄録
廃棄物発電プラントでは高効率, 低公害, メンテナンスフリーなどの性能向上を図る上で構成材料の高温腐食防止技術が鍵となっている. ごみの高カロリー化, 環境規制強化などの社会情勢変化に応じて腐食環境が過酷化し, 燃焼改善, 最適設計などによる腐食性の軽減がなされてきた. さらに, ボイラ蒸発管を主体に金属溶射, 溶接肉盛などの耐食コーティングを用いた寿命向上技術が開発, 適用され, また, 過熱器においても310系ステンレス鋼, 高Cr高Mo・Niベース合金管の利用と腐食メカニズムの解明により, 現在では673K/3.9MPaを超える蒸気条件が可能となっている. 本解説ではおよそ30年にわたる廃棄物発電プラントの腐食防止および耐食材料に関連した主な実用技術の開発と今後の課題について説明する.
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© 社団法人腐食防食協会
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