作物研究
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イネWx座における遺伝的組換え頻度簡易計測法の画像解析による簡便化
上野山 亜楠小出 陽平築山 拓司寺石 政義奥本 裕
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 61 巻 p. 45-49

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抄録

作物の育種とは遺伝的組換えにより創出された多様な遺伝子組合せを持つ個体から有益な個体を選抜することであるため,組換え頻度の理解は育種にとって重要な課題である.本研究では,イネWx座をモデルとし,大規模な分離集団の代わりに花粉を用いた組換え頻度計測法を画像解析によって更に簡便にし,この方法を用いてレトロトランスポゾン(RT)挿入がイネの組換え頻度に与える影響を評価した.測定法の開発にはWx遺伝子座内の異なる部位に変異を持つ2種類のイネ系統(T65wxおよび73wx1)の交雑F1を用いた.このF1個体は変異部位間の組換えにより低頻度でウルチ型花粉を産出するため,ウルチ型花粉の出現頻度から組換え頻度を測定することができる.本研究では,F1個体の花粉を画像解析ソフトを用いて計数することで,組換え頻度を簡便かつ高い精度で測定することが可能となった.さらに,Wx遺伝子座第9エキソンに約7kbのRT挿入を持つヒメノモチを用いて組換え頻度を調査したところ,RT挿入は周辺の組換え頻度に影響を与えることが示唆された.

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© 2016 近畿作物・育種研究会
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