京都府の丹波黒ダイズ系エダマメ品種 「紫ずきん3号」 と 「紫ずきん2号」 について,種子の不足から京都府内においても採種圃場を増やすことが要望された.そのため,府内での採種栽培の基礎的知見を得るために,京都府中北部域の現地圃場を中心とした複数圃場において,高い発芽率を持つ安定的な種子の生産を試みた.「紫ずきん3号」 では晩播に,白黒マルチ (表面が白色で裏面が黒色) の敷設と密植の組み合わせが,目標値である75%以上の発芽率を持つ種子の収量向上に寄与するものと現地圃場の調査結果からも示唆された.一方,「紫ずきん2号」 の種子生産の播種期は,得られた子実の発芽率が目標値の75%以上となった7月中下旬が適期となるものと推察された.