抄録
土壌肥料分野における気候変動対策としては,土づくりと施肥改善が中心になる.気候変動に対する土づくりの効果は,地力向上や作物の生産安定(適応策),土壌の炭素貯留(緩和策)など,多岐に渡る.滋賀県内の水田では,温暖化はもとより,転換畑栽培による地力低下が進行しており,地力の実態把握や,牛糞堆肥等の有機物の投入による土づくりの必要性を示した.施肥改善については,コシヒカリの外観品質向上に向けた穂肥の後期重点施用を一例に挙げた.穂肥分施体系の2回目の施用に重点を置いた施肥法により,夏の高温条件下で多発する白未熟粒の発生を明らかに軽減することができた.