1976 年 1 巻 2 号 p. 156-165
多様な類型や様式による音楽の理解と享受を通して,世界の文化遺産に対する広い感性を発達させるということは,これからの学校音楽教育において,欠くことのできない重要な教育目標の一つである。その目標を遂行するためには,なにはさておいても,-日本の伝統音楽をも含めた,-アジアの民族音楽の理解と享受という新しい音楽体験を,学校音楽における主要な学習行動として導入しなければならない。本論は,それに対する適切な音楽素材と教授法を見いだすための,実験的な研究の報告である。