抄録
小学校教師の環境教育に関する意識調査の結果,次のことが明らかになった。○多くの教師が,人間と自然環境は調和の関係にあるべきと認識している。○「環境教育」ということばは,教師の間にはまだ完全に定着しきっていない。○環境教育的な内容をもっと理科に含めるべきであると感じている教師が多い。○環境教育では人間と環境とのかかわり方を大きな視野から考えるべきと,多くの教師が考えている。また,自然環境に関する内容を重視する教師の方が多い。○実践は,現時点では既存の教育課程の枠内で,学級担任が,低学年段階から,なるべくダイナミックな学習形態で行うのがよいと,多くの教師が考えている。○環境教育の実践の促進に臨んでは,当面,適任教師の不足,教育課程の不備,予算不足,周囲の理解不足の各問題の解決を,早急に検討する必要がある。