日本教科教育学会誌
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家庭科教科書の理想像 : スウェーデンを参考にして
永島 利明
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1988 年 13 巻 1 号 p. 1-7

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抄録

この研究の目的はスウェーデンの義務教育の家庭科の教科書を分析し,その結果にもとづいて,日本の家庭科の教科書の今後のあり方を考察することにある。家庭科の教科書の内容は国際化,障害者の住居および多様性をもつべきである。教科書は日本に住んでいる東南アジアの人との故国の家庭生活や,できれば開発途上国の真実性のある記事をもつことが望ましい。多くの日本における公共の建物は1973年以降障害者のため改造された。障害者の家は老人にも適する。近い将来老人が増加するので,教科書に障害者の家についての内容があることが望ましい。日本の教科書はミニマムエッセンシャルズとして簡潔である。1987年4月の臨教審の第3次答申は教科書は多様であるべきであるとのべた。筆者は日本の家庭科教科書は参考書的性格をもつべきであると提案している。

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© 1988 日本教科教育学会
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