日本教科教育学会誌
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リッカート型用具によって測定された我国中学生の数学不安について
鎌田 次男
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1988 年 13 巻 1 号 p. 9-17

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抄録

この研究の目的は,中学校数学に対する不安を測定するための用具を開発し,次のことを調べることである。(a)数学不安の学校差,学年差,性関連差の存在,(b)数学不安と数学の成績,および数学不安と数学に対する態度を一変数とするいくつかの情意的変数との間の関係。上記a),(b)を調べるための資料は,秋田県の北部,中部,南部の4中学校の生徒から集める。開発した用具は妥当性,信頼性を備えた5点リッカート型で,24項目から成っており,これらの項目は数学不安を表している。この測定用具を用いて得られた主要な知見は次の通りである。数学不安の学校差,学年差は有意には見出し得ないが,性関連差は存在する。数学不安と数学の成績との間の相関係数は4中学校について0.34から0.56までに散らばっている。数学不安と,この研究で扱ったそれぞれの情意的変数とは密接な関連をもっている。

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© 1988 日本教科教育学会
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