日本教科教育学会誌
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幼稚園教員養成課程におけるマイクロティーチングの研究II : 学生指導者の実地指導技術や有効性の認識,並びに幼児行動について
金子 智栄子三浦 香苗
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1997 年 20 巻 1 号 p. 27-32

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抄録
本研究は幼稚園教育でのマイクロティーチング(MT)の効果を,実地指導技術・幼児行動といった行動レベルで検討し,さら教師役の学生のMTに対する有効性の認識という意識レベルと,実地指導技術という行動レベルとの関連を検討したものである。養成校1年次115名の女子学生を14班に分け,各班から1名の教師役の学生を選出して,約8人の幼稚園児に2回実地指導を行った。指導技術のうち環境配置はMTを繰り返すと向上するが,教育技術はほとんどかわらなかった。しかし,有効性の認識との関連を調べたところ,学習状態や学習意欲向上の認識は指導技術を向上させるが,指導実践に対する難しさの認識は低下させる懸念があり,指導の初歩にある学生にはまず保育の楽しさを実感させることが必要と考えられた。
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© 1997 日本教科教育学会
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