2005 年 28 巻 3 号 p. 17-26
本研究では,中学校第2学年の単元「動物の生活と種類」において,市販の手羽先を解剖した結果を生かしたヒトの腕の模型作りを行う指導を試み,その有効性を検討した。その結果,ものづくりの活動中には「技能・表現」と「発見・理解」のカテゴリーに分類される発話が現れる割合が高かった。また,学習者は腕の模型を,手羽先解剖の観察・実験の結果と関連付けて考えながら制作した。このことから,必修理科において筋肉と骨格のしくみとはたらきの理解を促す上で,観察・実験の結果を生かして模型作りをさせる手法は有効に機能する可能性が示唆される。