抄録
戦後本格的改定として3度目になる中学校学習指導要領が先頃発表になった。改定の具体的方針は英語科においても「ゆとりある教育」達成のため,「内容の精選」,「言語活動の基礎を養うことの一層の重視」にカバーされる。既に数年前,週3時間制を予測して授業構造を改造,実際に供しているうちに,平行して言語活動の精選ということが不可欠な問題となった。そこで改定指導要領に基づき,4技能言語活動の今日的実際を求めてみた。本号では,従来の「聞き・話す言語活動」から「聞く」を分離し,「導入」段階でこれを意図的に取り扱うこと,「話す」言語活動では発表力を意欲的につけさせる方向などを模索,提案する。