日本教科教育学会誌
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フィリピンと日本の家庭科教育の比較
Michelle Apostol Mendoza池[ザキ] 喜美恵
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2007 年 30 巻 2 号 p. 65-73

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抄録
本研究は,2004年8月から12月にかけて,フィリピンと日本の中等教育段階の家庭科担当教師に調査を実施した。そして,フィリピンと日本の中等教育段階における家庭科教育の現状を比較することを目的とした。その結果,次のような知見が得られた。両国間にはカリキュラム,授業時数,生徒数,学習科目に特徴が見られる。また,調理関係の施設・設備については,あまり満足していない日本の教師が多いが,被服関係では,フィリピンの教師の方が,満足度は低い。両国とも,広い範囲の知識や技術的ノウハウを生徒に習得させるために同様な目的を提示している。しかし,フィリピンでは,生徒に職業に関するスキルの習得が養成されているのが特徴である。この比較研究は,両国の家庭科教育の深さを探り,家庭科の指導の改善を志向することに寄与できると思われる。
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© 2007 日本教科教育学会
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