抄録
本研究の目的は,文法用語が英語学習において果たす役割を英語学習の当事者である学習者と教員の視点から検討することにある。そのために2種類の調査を実施した。第一に学習者の文法学習及び文法用語の活用意義についての意識を調査するために,高校生を対象に1)英語学習に対する意識,2)英文法学習や文法用語活用の意義に関する意見を尋ねた。第二に教員の文法指導及び文法用語の活用意義についての意識を調査するために,英語教員を対象に,1)英語授業での文法用語使用頻度,2)新学習指導要頷下での英文法指導の未来予測,3)英文法指導や文法用語活用の意義に関する意見を尋ねた。以上2つの調査結果を様々な視点から比較検討した結果,1)学習者の英語への印象の良し悪しが文法用語活用意義の理解度に影響を及ぼしている可能性,2)既習事項の思い出しという機能に関して学習者と教員間,さらに教員間でも認識に差異があること等が示された。