日本教科教育学会誌
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教育として,また,学問としての教科の必要性
社会科を事例にして
池野 範男
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2016 年 38 巻 4 号 p. 97-102

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抄録
本稿は,教科教育を「危機」と捉え,その拘束条件から解放することを目的にしている。解放を成し遂げるためには,教育の構図と方法論の保持が必要である。 教科の教育は,その存在を学校教育の他の領域に威圧され,独立性を揺るがされ,その意義を見失っている。目標実現の構図とその教育論理を探求する方法論とを持つことで,教科教育の存在意義を回復させる。それにより,教育学・心理学,専門科学への依存から脱し,独立性とその教育的意義を持たせる。このことを学問的に保証するのが教科教育学である。 教科教育がその危機から脱するには,神話的な力からの解放が必要である。それは,教育学・心理学,専門科学の関連科学からの,自立・自律化である。それはまた,目標実現の教育の構図と,それを独自に探求する研究方法論を持つことを条件としている。それこそ,教科教育学が教育と研究において独立する条件である。
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© 2016 日本教科教育学会
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