日本教科教育学会誌
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原著
初級第二言語学習者の話すことに関する「即興性」の理論的考察 ―注意資源の配分の問題と母語の介入の問題に焦点を当てて―
吉住 晃山森 直人
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2024 年 47 巻 1 号 p. 1-15

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抄録

 本研究の目的は,初級L2学習者のスピーキングに関わる問題として挙げられる「即興性」の本質を明らかにすることである。まず,「即興性」を,Levelt(1989)の4つの機構を漸増・並列処理させようとするプロセスと捉えた。そのうえで,L2の「即興性」には,主に概念処理・形式処理間の注意資源の配分の問題と,母語の介入に関わる問題があると指摘した。その際,言い換えの方略は,日本人英語学習者を含む初級L2学習者の「即興性」を支援する具体的な方略として捉えられることを示した。これらを踏まえ,最後に,初級L2学習者の「即興性」の本質について整理した。

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