日本作物学会紀事
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品種・遺伝資源
国内二条オオムギのDNAマーカーによる品種識別
内村 要介古庄 雅彦吉田 智彦
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2004 年 73 巻 1 号 p. 35-41

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抄録

二条オオムギの種子の純度維持, 品種育成者の権利保護および農作物の品種の適正な取引の検査を目的として, DNAマーカーによる二条オオムギ品種の識別技術を確立した. 識別が可能な二条オオムギ品種は, 近年国内で栽培されている22品種, および外国2品種の合計24品種である. これらの品種識別は, 9種類のSTSプライマーと6種類の制限酵素の組合せによる9通りのPCR反応と制限酵素処理を行って得られた制限酵素断片長多型を, 1.8%アガロースゲルを用いた電気泳動により検出することで可能であった. さらに, 同様の24品種間において1.8%アガロースゲル (SSR分析は3.0%) を用いた電気泳動により品種識別が可能で, 視認性かつ再現性に優れているCAPSマーカー28種類, SSRマーカー1種類, RAPDマーカー5種類も選定した.

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© 2004 日本作物学会
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