日本作物学会紀事
Online ISSN : 1349-0990
Print ISSN : 0011-1848
ISSN-L : 0011-1848
形態
水稲の散播直播栽培における苗立密度と1次最終分げつの出現節位との関係に及ぼす初期生育の影響
佐々木 良治鳥山 和伸柴田 洋一杉本 光穂
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 73 巻 3 号 p. 309-314

詳細
抄録
水稲の散播直播栽培における茎数制御の基礎的知見を得るために, 苗立密度と個体当たりの最高茎数を規定する1次最終分げつの出現節位との関係を水稲品種どんとこいとキヌヒカリを用いて調査した. どんとこいは3ヶ年, キヌヒカリは2ヶ年試験を行い, 苗立密度はどんとこいで24~208個体m-2, キヌヒカリでは24~202個体m-2の範囲内に設定した. 1次最終分げつの出現節位は苗立密度の増加にともなって直線的に低下したが, その低下程度に有意な年次, 品種間差は認められず, 苗立密度10個体m-2の増加に対して0.15~0.17節位の割合で低下した. 苗立ち期から生育初期の湛水深が深かった場合には, 下位節分げつの出現は抑制されたが, 苗立密度の増加に対する1次最終分げつの出現節位の低下程度への影響はなかった. 下位節分げつの出現の抑制によって1次最終分げつの出現節位は, どんとこいで平均1.3節位, キヌヒカリで0.6節位上位へと移行したが, これは下位節分げつの出現が抑制された結果, 茎数の増加が遅れたことにより個体間の生育競合の時期が遅れたことによるものと推測された.
著者関連情報
© 2004 日本作物学会
前の記事 次の記事
feedback
Top