抄録
1993年から群馬県東毛地域の稲麦二毛作地帯で栽培されてきたゴロピカリは良食味品種ではあるが, 栽培特性や収量・外観品質面での問題点が早くから指摘されており, 代替品種の要望が出されていた. そこで2000年に代替品種として「あさひの夢」を東毛地域限定で普及に移した. 本品種については多収高品質栽培のための施肥技術については十分な検討がなされていなかった. そこで, 東毛地域における「あさひの夢」の施肥方法について検討した. 2000年~2002年の3か年, 早植と普通期の2つの作期を対象に試験を実施した. その結果, 両作期共に基肥に窒素成分で0.5 kg/a, 追肥を概ね出穂20日前に0.2kg/a施用することによって本品種の多収高品質栽培が可能であることが明らかになった.