抄録
3年間にわたり12品種の北海道米および府県米計56試料の玄米と精米の理化学分析と官能試験を行い,品質と食味を評価した.その結果,北海道米のタンパク質含有率,アミロース含有率と糊化特性は府県米と同程度であった.味度値,炊飯米外観と米飯粘弾性は北海道米と府県米に差は認められなかった.官能評価では北海道米は府県米に比較して精米外観と炊飯米外観が良く,総合評価が高かった.また北海道米は炊飯後の時間が経過しても食味の低下が府県米と同程度,もしくは府県米に比べて小さかった.本試験では,タンパク質含有率およびアミロース含有率と官能試験の総合評価との負の相関は認められず,食味評価の観点から見て大部分のタンパク質含有率およびアミロース含有率は適切な範囲にあると思われた.以上の結果から,北海道米の品質と食味は,府県米と同程度もしくはそれ以上であり,従来に比較して向上していることが明らかとなった.北海道米の品質と食味の向上は,品種改良,栽培管理技術の向上,ポストハーベスト技術の向上よるものと推察された.