日本作物学会紀事
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研究・技術ノート
異なる酸化程度とした鉄コーティング種子が湛水直播水稲の出芽・苗立ちに及ぼす影響
古畑 昌巳帖佐 直松村 修湯川 智行
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2009 年 78 巻 2 号 p. 242-249

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抄録
エアーアシスト条播機と鉄コーティング種子を利用した湛水直播栽培体系を確立する目的で, 異なる酸化程度とした鉄コーティング種子を供試してホッパーおよびバットに集積して酸化を進めた条件において種子の発熱と発芽率の推移を調査し,同時に圃場を使った機械播種条件で出芽・苗立ちを検討した.ホッパーに集積した条件では,還元鉄(密封)区では集積後,短時間で発熱および発芽率の低下が確認され,酸化鉄(密封)区では発熱および発芽率の低下は緩やかに進行した.また,圃場およびポット試験の結果,播種後(集積後)の発芽率は酸化鉄(密封)区,還元鉄(密封)区,還元鉄(酸化)区の順となり,この結果が苗立ち率および茎葉部乾物重に反映された.以上の結果,催芽種子に酸化鉄をベースに鉄コーティングした種子では,発熱リスクを回避し易く,圃場の大規模化あるいは大区画化に対応した機械播種体系において出芽・苗立ちを確保しやすいことが示唆された.
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© 2009 日本作物学会
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