抄録
排水が不良で湿害が助長されやすい強グライ土の占める面積割合が高い北陸地域において,排水良好転換畑と排水不良転換畑を用いて,ダイズ畝立て栽培を3ヶ年行って比較した結果,排水不良転換畑では,排水良好転換畑に比べて低収となった.主な要因について,排水不良転換畑では,排水良好転換畑に比べて作土層の土壌水分が高く推移することによって開花期以降の地上部・地下部乾物重,窒素吸収量およびLAIの増加が抑制され,根の活性は低く推移すること,開花以前より分枝節数が少なく推移して,個体当たりの花蕾数,稔実莢数が少なくなったことが考えられた.