日本作物学会紀事
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栽培
裸麦の収量および登熟生理に及ぼす穂肥窒素による後期重点施肥の影響
鎌田 英一郎池尻 明彦高橋 肇前岡 庸介内山 亜希金子 和彦中司 祐典金岡 夏美荒木 英樹丹野 研一
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2014 年 83 巻 1 号 p. 1-8

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抄録
山口県において裸麦の収量および登熟生理に及ぼす穂肥窒素による後期重点施肥の影響を調査した.2010/2011年と2011/2012年に基肥-分げつ肥-穂肥を組み合わせた5水準の窒素施肥処理(g m-2),4-2-2区,4-2-4区,4-2-6区,6-2-2区,6-2-4区を設け,収量と収量構成要素,個体群成長速度(CGR),穂および葉面積指数(S&LAI),純同化率(NAR)といった成長パラメータ,子実,穂,葉身,茎といった植物器官の窒素含有量を測定した.収量は,両年次とも総窒素施肥量が12 g m-2と多く後期重点施肥方法の4-2-6区で穂数が多く,全重が重かったことから,最も多かった.ただし,総窒素施肥量10 g m-2では4-2-4区が6-2-2区よりも少なく,必ずしも後期重点施肥の効果があるとは言えなかった.CGRも,4-2-6区でS&LAIが高く,NARが高かったことから,最も高かった.全植物器官の総窒素含有量は,両年次とも4-2-6区で穂揃期にすでに多く,登熟期間における地中からの吸収量も4-2-6区で最も多かった.総窒素施肥量10 g m-2の4-2-4区と6-2-2区は,総窒素施肥量 8 g m-2の4-2-2区よりも登熟前期でNARが低かったためにCGRが低かった.葉の含有窒素は,登熟前期に子実へと再転流していた.登熟後期のCGRとNARは,4-2-4区と6-2-2区で最も高かった.
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© 2014 日本作物学会
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