日本作物学会紀事
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品種・遺伝資源
コムギの耐倒伏性の品種間差とその要因
松山 宏美島崎 由美大下 泰生渡邊 好昭
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2014 年 83 巻 2 号 p. 136-142

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抄録

北海道から九州までのコムギ在来種と育成品種,計94品種を二年栽培し,湾曲型倒伏への耐性と稈長,一穂重,稈基部の形質の関係を検討した.稈長は,両年とも直立のまま成熟した8品種,一年のみ倒伏した29品種,両年とも倒伏した57品種の平均値の順に有意に小さかった.加えて,両年とも倒伏した57品種の稈長と出穂から倒伏までの日数の間には有意な負の相関関係があり,稈長が大きいほど早期に倒伏することが示された.両年とも倒伏した57品種のうち,稈長93.4 cm以上のグループでは稈長と出穂から倒伏までの日数の間に有意な負の相関関係があり,稈長93.4 cm未満のグループでは稈基部の断面二次モーメントと出穂から倒伏までの日数の間に正の相関関係があった.従って,稈長の大小によって耐倒伏性と関係する形質が異なり,稈長93.4 cm以上の中稈及び長稈グループでは稈長が大きいほど,稈長93.4 cm以下の短稈グループでは稈基部が脆弱なほど早期に倒伏しやすいと考えられた.また,稈基部の曲げモーメントと断面二次モーメント,曲げモーメントとリグニン含有率の間には有意な正の相関関係があることが示され,リグニン含有率は稈基部の材質を強化し曲げモーメントに影響を及ぼすことが示唆された.

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© 2014 日本作物学会
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