日本のダイズ栽培では湿害が収量を下げる主要因の一つであり,その発生回避とともに発生後の成長回復を促進することが重要である.そこで,生育初期に過湿処理を行った過去の圃場実験の結果を用い,乾物生産の回復過程の一般的傾向とその変異を解析した.過湿処理後の対照区に対する成長速度比に着目すると,回復過程は過湿後およそ14日の回復停滞期とその後の回復進行期からなり,栽培条件による変動は後者における方がやや大きかった.回復は,根粒着生品種が非着生品種よりも,または窒素施肥条件下の方が無施肥条件下よりも早く,窒素供給が回復に影響を与えることが示唆された.